Saturday, March 21, 2009

不思議な消しゴム



「過去を消しゴムで消したい」という言葉を耳にすることがあるが、そのような消しゴムは見たことがない。「そんなものがあったらいいなあ」と思っている私が新製品の開発担当者だったら、そのような消しゴムを発明したい。

私が発明する消しゴムは、一見一般の消しゴムと区別できない。形や色などはほとんど同じだからだ。四角形もあれば、丸形もある。しかし、この消しゴムがいかに一般の消しゴムと違うか、使ってみれば分かると思う。軽いタッチで消せ、力を入れなくても字は消え、汚れにくい消しゴムのである。間違った字はもとより、この消しゴムは、人生の中で嫌なことや過去に起きた辛い出来事まで消すことができる。

使い方は複雑ではない。まず、準備するものは白いままの紙、鉛筆、そしてこの消しゴムである。それから、リラックスの気持ちでその紙に鉛筆で忘れたい思い出を書くのである。この手順はとても大切だ。できるだけそのことを詳しく説明した方がいい。例えば、消したいのは何のことか、それが何年に起きたのか、そのことに関係したのはだれか、これらのことについて詳しいエピソードを説明する必要がある。そうしなければ、そのことを消す効果が低くなる可能性があるからだ。これが終わったら、よくチェックした上で、この消しゴムで消す。最初から最後まできれいに消さなければならない。これが終わると、消したい思い出が思い出からすぐに消える。

年齢、性別は問わず、誰でもこの消しゴムが利用できる。また、消したい出来事は過去の失敗、悔しかったこと、過去の辛い体験、解決できなかった問題など、どんなことでも消せる。ただし、この消しゴムは自分のことにしか使えない。他の人のこと、他の人の思い出は消せない。これは、他の人が私たちの思い出を消すのを防ぐためのである。そして、もう消した思い出は取り返せない。だから、消す前に、自分が書いたエピソードをよくチェックすることか必要だ。ある出来事は、今は要らないものだが、将来は貴重な思い出になるかもしれない。

もちろん、このような消しゴムを作るのは無理だ。また、消したい出来事を消しさえあれば、幸せに暮らせるというものではない。しかし、アルベルト・アインシュタインが言っていたように、「想像力は知識よりも重要である」。できるかどうかはともかく、もしあなたがこのような消しゴムをもらったら、何を消そうと思うだろうか。

0 comments: